司法書士試験の受験勉強で使う六法で、多くの受験生が使っているものは『詳細 登記六法』『模範小六法』『ポケット六法』『デイリー六法』あたりです。
私は学習初年度に『詳細 登記六法』を購入しました。しかし、『詳細 登記六法』は分厚くて重い…。自習室など、自宅以外で勉強することも多かったので、持ち運びするのにはちょっと不便。次年度に『模範小六法』を購入しました。
しかし、実際には六法で条文を引いて勉強することは、あまりありませんでした。テキストに書いている内容で、試験に必要な条文は網羅できると思っていたからです。
しかし、民法に関してはテキストは使わずに、六法だけを使って勉強して合格したという司法書士の同期がいました。彼が使っていたのは『司法試験&予備試験 完全整理択一六法 民法』です。司法試験・予備試験用の六法ですが、司法書士試験の受験勉強にも最適だったとのことです。
また、『司法書士合格六法』が、司法書士試験に特化した六法として受験界やネット界隈で話題になっています。
私は実務では『有斐閣判例六法Professional』を使っているのですが、持ち運び用にもう一冊六法が欲しいと思ったことがありました。その時に『司法試験&予備試験 完全整理択一六法 民法』と『司法書士合格六法』を購入しました。
実際に使ってみると、確かに「もし私が受験生の時にこの2つの六法の存在を知っていたら、この六法を使って勉強をしていたかもしれない」と思うくらい、受験生に使いやすい六法であると思いました。
司法試験&予備試験 完全整理択一六法
『司法試験&予備試験 完全整理択一六法(以下、『択一六法』)』は、その名の通り、司法試験と予備試験受験生のための六法です。LEC東京リーガルマインドから発売されています。
『択一六法』は、一般的な複数の法律が一冊にまとまっている六法と違って、法律ごとに分冊されています。
『択一六法』の最大の特徴は、テキストと一体型になった六法であるということです。
一般的な六法は、条文と判例が、条文順に羅列されているものが多いです。
しかし『択一六法』は、条文ごとに、予備校のテキストのような解説がついています。図表などを用いて見やすく・分かりやすく整理されているので、その条文の制度趣旨や内容を効率よく理解していくことができます。
『択一六法』は司法試験・予備試験用の六法ですが、解説は司法書士試験の内容にも過不足ないものです。
また、司法試験・予備試験用の六法でありながら、解説中で司法書士試験で過去に問われた内容のものには、「書」マークがついています。司法書士試験の過去問で問われた内容が分かるので、司法書士試験において重要な内容が一目でわかるようになっています。
2022年版 司法試験&予備試験 完全整理択一六法 民法【逐条型テキスト】〈条文・判例の整理から過去出題情報まで〉 (司法試験&予備試験対策シリーズ)
司法書士合格六法
『司法書士合格六法』は、LECの森山先生が監修された六法です。その名の通り、司法書士試験に合格するために特化された六法です。司法書士試験用の六法なので、不動産登記令や不動産登記規則といった、一般の六法には乗っていない規則等も収録されています。
改正民法にも対応済です。
『司法書士合格六法』には、判例は掲載されていません。一般の六法では判例が掲載されているのが常ですが、恐らく制作過程で、司法書士試験の合格には、判例を六法で確認する必要がないとの判断で、判例を掲載しないという判断になったのだと思います(私の勝手な推測です)。
『司法書士合格六法』は、青と黒の2色刷りになっています。条文の見出しが青字・条文番号が青背景の白文字になっているので、探したい条文を見つけやすいです。また、ペラペラの薄い紙質ではないので、ページがめくりやすいです。
今回は、司法書士試験勉強におすすめしたい六法をご紹介しました。六法選びの参考になりましたら幸いです。